3. Route53 リソースレコードセットの削除 (CAAレコード)

作業の目的 [why]

Route53ゾーン"<利用しているドメイン名>"から、リソースタイプ"CAA"のリソース"handson-cli.<利用しているドメイン名>."を削除します。

完了条件/事前条件 [設計者用情報]

完了条件 [after]

主処理は、以下を満たしたときに成功したものとします。

完了条件1
replace:: Route53ゾーン"<利用しているドメイン名>"に、リソースタイプ"CAA"のリソースレコード"handson-cli.<利用しているドメイン名>."が存在しない。

事前条件 [before]

主処理の実施は、以下の状態であることを前提とします。

事前条件1
リソースレコードセットファイル用ディレクトリ"${HOME}/tmp/conf-handson-cli"が存在する。
事前条件2
ドメイン(FQDN)名"<利用しているドメイン名>."のRoute53ゾーンが存在する。

作業対象 [what]

  • Route53サービス

標準時間(合計)

8分

パラメータ設定

パラメータ設定の標準時間:2分

作業に必要なモノ・情報 [resource]

作業開始には、以下が全て揃っていることが必要です。

リソース1: リソースレコードセットファイル用ディレクトリ

リソース2: Route53アクション名

  • レコードを削除するRoute53アクションの名称です。
  • 今回は"DELETE"とします。

リソース3: リソースレコードタイプ

  • レコードを削除するリソースレコードタイプです。
  • 今回は"CAA"とします。

リソース4: リソースレコードのTTL

  • 削除するリソースレコードのTTLです。
  • 今回は"300"とします。

リソース5: ドメイン名

  • レコードを削除するドメイン名です。
  • 今回は"<利用しているドメイン名>"とします。

リソース6: ホスト名

  • 削除するCAAレコードの対象(証明書の発行を許可する先)となるホストのホスト名です。
  • "ホスト名" + "ドメイン名" + "."のうちの"ホスト名"部分です。
  • ここでは"handson-cli"とします。

リソース7: 認証局

  • 削除する認証局(CA)です。
  • 今回は"amazonaws.com"とします。

パラメータの指定

作業に必要なパラメータを変数に格納をします。

0.1. リソースレコードセットファイルディレクトリの指定

変数の設定:

DIR_R53_RRSET_DOC="${HOME}/tmp/conf-handson-cli"

0.2. Route53アクションの指定

変数の設定:

R53_RRSET_ACTION='DELETE'

0.3. レコードタイプの指定

変数の設定:

R53_RRSET_TYPE='CAA'

0.4. TTLの指定

TTLは必須項目になっています。

変数の設定:

R53_RRSET_TTL='300'

0.5. ドメイン名の指定

ドメイン名を指定します。

変数の設定:

DOMAIN_NAME='<利用しているドメイン名>'

0.6. ホスト名の指定

ホスト名を指定します。

変数の設定:

HOST_NAME='handson-cli'

0.7. 認証局の指定

認証局を指定します。

変数の設定:

R53_RRSET_VALUE='amazonaws.com'

パラメータの保存

設定されている変数の保存先となるファイル名を指定します。

変数の設定:

DIR_PARAMETER="${HOME}/tmp/parameter-handson-cli"
FILE_PARAMETER="${DIR_PARAMETER}/$(date +%Y-%m-%d)-route53-resource_record_set-delete-expand-caa.env" \
  && echo ${FILE_PARAMETER}

結果(例):

${HOME}/tmp/parameter-handson-cli/2019-04-30-route53-resource_record_set-delete-expand-caa.env

各変数に正しいパラメータ値が格納されていることを確認しながら保存します。

変数の確認:

cat << EOF > ${FILE_PARAMETER}

  # 0.1. DIR_R53_RRSET_DOC:"${HOME}/tmp/conf-handson-cli"
         DIR_R53_RRSET_DOC="${DIR_R53_RRSET_DOC}"
  # 0.2. R53_RRSET_ACTION:"DELETE"
         R53_RRSET_ACTION="${R53_RRSET_ACTION}"
  # 0.3. R53_RRSET_TYPE:"CAA"
         R53_RRSET_TYPE="${R53_RRSET_TYPE}"
  # 0.4. R53_RRSET_TTL:"300"
         R53_RRSET_TTL="${R53_RRSET_TTL}"
  # 0.5. DOMAIN_NAME:"<利用しているドメイン名>"
         DOMAIN_NAME="${DOMAIN_NAME}"
  # 0.6. HOST_NAME:"handson-cli"
         HOST_NAME="${HOST_NAME}"
  # 0.7. R53_RRSET_VALUE:"amazonaws.com"
         R53_RRSET_VALUE="${R53_RRSET_VALUE}"

EOF

cat ${FILE_PARAMETER}

下段の変数が入っていない、もしくは上段と同等の値が入っていない場合は、それぞれの手順番号に戻って変数の設定を行います。

タスクの実施

タスク標準時間:6分

1. 前処理

1.1. 状態確認に必要な情報の取得

ドメイン名のFQDNへの変換

ドメイン名をFQDN形式に変換します。

変数の設定:

DOMAIN_NAME_FQDN="${DOMAIN_NAME}." \
  && echo ${DOMAIN_NAME_FQDN}

結果(例):

<利用しているドメイン名>.

リソースレコード名への変換

ホスト名を、Aレコードの"ホスト名" + "ドメインFQDN名"形式に変換します。

変数の設定:

R53_RRSET_NAME="${HOST_NAME}.${DOMAIN_NAME_FQDN}" \
  && echo ${R53_RRSET_NAME}

結果(例):

handson-cli.<利用しているドメイン名>.

1.2. 処理対象の状態確認

主処理の実施は、以下の状態であることを前提とします。

前提と異なることが判明した場合、直ちに処理を中止します。

事前条件1: リソースレコードセットファイル用ディレクトリ"${HOME}/tmp/conf-handson-cli"が存在する。

「リソースレコードセットファイル用ディレクトリ"${HOME}/tmp/conf-handson-cli"が存在する。」ことを確認します。

事前条件2: ドメイン(FQDN)名"<利用しているドメイン名>."のRoute53ゾーンが存在する。

「ドメイン(FQDN)名"<利用しているドメイン名>."のRoute53ゾーンが存在する。」ことを確認します。

コマンド:

aws route53 list-hosted-zones-by-name \
  --dns-name ${DOMAIN_NAME_FQDN} \
  --query "HostedZones[?Name == \`${DOMAIN_NAME_FQDN}\`].Name" \
  --output text

結果(例):

<利用しているドメイン名>.

ゾーンIDを取得します。

コマンド:

R53_ZONE_ID=$( \
  aws route53 list-hosted-zones-by-name \
    --dns-name ${DOMAIN_NAME_FQDN} \
    --query "HostedZones[?Name == \`${DOMAIN_NAME_FQDN}\`].Id" \
    --output text \
  | sed 's/\/hostedzone\///' \
) \
  && echo ${R53_ZONE_ID}

結果(例):

ZXXXXXXXXXXXXX

事前条件3: replace:: Route53ゾーン"<利用しているドメイン名>"に、リソースタイプ"CAA"のリソースレコード"handson-cli.<利用しているドメイン名>."が存在する。

「replace:: Route53ゾーン"<利用しているドメイン名>"に、リソースタイプ"CAA"のリソースレコード"handson-cli.<利用しているドメイン名>."が存在する。」ことを確認します。

コマンド:

aws route53 list-resource-record-sets \
  --hosted-zone-id /hostedzone/${R53_ZONE_ID} \
  --query "ResourceRecordSets[?\
    Type == \`${R53_RRSET_TYPE}\` \
      && Name == \`${R53_RRSET_NAME}\` \
    ].ResourceRecords" \
  --output text

結果(例):

0 issue "amazonaws.com"
0 issuewild ";"

1.3. リソースレコードセット設定ファイルの作成

変数の確認:

cat << ETX

  # FILE_R53_RRSET_DOC:"${HOME}/tmp/conf-handson-cli/2019-04-30-handson-cli.<利用しているドメイン名>.-CAA-DELETE.json"
    FILE_R53_RRSET_DOC="${FILE_R53_RRSET_DOC}"
  # R53_RRSET_ACTION:"DELETE"
    R53_RRSET_ACTION="${R53_RRSET_ACTION}"
  # R53_RRSET_TYPE:"CAA"
    R53_RRSET_TYPE="${R53_RRSET_TYPE}"
  # R53_RRSET_TTL:"300"
    R53_RRSET_TTL="${R53_RRSET_TTL}"
  # R53_RRSET_NAME:"handson-cli.<利用しているドメイン名>."
    R53_RRSET_NAME="${R53_RRSET_NAME}"
  # R53_RRSET_VALUE:"amazonaws.com"
    R53_RRSET_VALUE="${R53_RRSET_VALUE}"

ETX

コマンド:

cat << EOF > ${FILE_R53_RRSET_DOC}
{
  "Changes": [
    {
      "Action": "${R53_RRSET_ACTION}",
      "ResourceRecordSet": {
        "Name": "${R53_RRSET_NAME}",
        "Type": "${R53_RRSET_TYPE}",
        "TTL":  ${R53_RRSET_TTL},
        "ResourceRecords": [
          {
            "Value": "0 issue \"${R53_RRSET_VALUE}\""
          },
          {
            "Value": "0 issuewild \";\""
          }
        ]
      }
    }
  ]
}
EOF

cat ${FILE_R53_RRSET_DOC}

結果(例):

{
  "Changes": [
    {
      "Action": "DELETE",
      "ResourceRecordSet": {
        "Name": "handson-cli.<利用しているドメイン名>.",
        "Type": "CAA",
        "TTL":  300,
        "ResourceRecords": [
          {
            "Value": "0 issue \"amazonaws.com\""
          },
          {
            "Value": "0 issuewild \";\""
          }
        ]
      }
    }
  ]
}

JSONファイルを作成したら、フォーマットが壊れてないか必ず確認します。

エラーが出力されなければOKです。

コマンド:

jsonlint -q ${FILE_R53_RRSET_DOC}

結果(例):

(出力なし)

1.4. 主処理に必要な情報の取得

出力ファイル名の指定

2. 主処理

リソースレコードセットの変更

変数の確認:

cat << ETX

  # R53_ZONE_ID:"ZXXXXXXXXXXXXX"
    R53_ZONE_ID="${R53_ZONE_ID}"
  # FILE_R53_RRSET_DOC:"${HOME}/tmp/conf-handson-cli/2019-04-30-handson-cli.<利用しているドメイン名>.-CAA-DELETE.json"
    FILE_R53_RRSET_DOC="${FILE_R53_RRSET_DOC}"
  # FILE_R53_RRSET_OUTPUT:"${HOME}/tmp/conf-handson-cli/2019-04-30-handson-cli.<利用しているドメイン名>.-CAA-DELETE-output.json"
    FILE_R53_RRSET_OUTPUT="${FILE_R53_RRSET_OUTPUT}"

ETX

コマンド:

aws route53 change-resource-record-sets \
  --hosted-zone-id ${R53_ZONE_ID} \
  --change-batch file://${FILE_R53_RRSET_DOC} \
  > ${FILE_R53_RRSET_OUTPUT} \
    && cat ${FILE_R53_RRSET_OUTPUT}

結果(例):

{
  "ChangeInfo": {
    "Status": "PENDING",
    "SubmittedAt": "2019-04-30T01:23:45.678Z",
    "Id": "/change/C1LBXXXXXXXXXX"
  }
}

3. 後処理

3.1. 状態確認に必要な情報の取得

Change IDの取得

Change IDを取得します。

コマンド:

R53_CHANGE_ID=$( \
  cat ${FILE_R53_RRSET_OUTPUT} \
    | jp.py 'ChangeInfo.Id' \
    | sed 's/\"//g' \
) \
  && echo ${R53_CHANGE_ID}

結果(例):

/change/C1LBXXXXXXXXXX

ステータスの確認

ステータスを確認します。

コマンド:

R53_CHANGE_STATUS=$( \
  aws route53 get-change \
    --id ${R53_CHANGE_ID} \
    --query 'ChangeInfo.Status' \
    --output text \
) \
  && echo ${R53_CHANGE_STATUS}

結果(例):

INSYNC

ステータスがINSYNCになれば設定変更が完了しています。 (1分程度かかります。)

3.2. 完了条件の確認

主処理は、以下を満たしたときに成功したものとします。

完了条件1: replace:: Route53ゾーン"<利用しているドメイン名>"に、リソースタイプ"CAA"のリソースレコード"handson-cli.<利用しているドメイン名>."が存在しない。

「replace:: Route53ゾーン"<利用しているドメイン名>"に、リソースタイプ"CAA"のリソースレコード"handson-cli.<利用しているドメイン名>."が存在しない。」ことを確認します。

コマンド:

aws route53 list-resource-record-sets \
  --hosted-zone-id /hostedzone/${R53_ZONE_ID} \
  --query "ResourceRecordSets[?\
    Type == \`${R53_RRSET_TYPE}\` \
      && Name == \`${R53_RRSET_NAME}\` \
    ].ResourceRecords" \
  --output text

結果(例):

(出力なし)

完了